プロの脚本家による、演劇をしてみるワークショップに参加してみた。

セブに限らず海外に住んでいると、1つ良いと思うことがあります。それは面白い日本人に出会える機会が増えること。

そんな面白い人たちの一人、日本で脚本家として活躍されている舘そらみさん。脚本家・舞台演出家・そしてライターとして活動される中で、最近は日本の小中学校で演劇を通じたワークショップを実施されています。

 

生徒たちは「演じる」という行為を通じて新しい自分を発見し、自分の見せ方を知り、相手を肯定できるようになるそうです。演技は子どもたちの人間関係を改善したり自己肯定感を高める力を秘めていんですね。そのため日本では近年、教育現場や企業で演劇を使ったワークショップが導入されているそうです。

今回はそらみさんの「演技をしてみるワークショップ」がセブで開催されるということで、先日参加してきました!

 

 

留学や就職で海外に出たにも関わらず、日本文化や日本というアイデンティティに無意識に囚われてしまう日本人が少なからずいる。それを打破するきっかけになれば、というのが今回のそらみさんの意図です。

演技とは無縁の10人強の参加者たち。セブ滞在歴は1ヶ月から6年、語学留学生からインターンシップ生、セブで働く人に経営者と様々です。

簡単なアクティビティから始まり、段々と「演じる」分量が増えていきました。

その内のアクティビティを1つご紹介しましょう。

ペアで狭いエレベーターに偶然乗り合わせた2人という設定で演技をします。1人には台詞が、もう1人には心の中で思っていることが与えられ、それを基に演技をします。ただし2人とも相手に何が与えられたのかは知りません。演技の中で2人の関係性が作られるというもの。演じる人によっても関係性も変わります。

私のペアでは、私は台詞で「好きなんですか?」と言い、相手は心の中で”いつ殺してやろうか”と考えるというものでした。それぞれ台詞を言ったり行動を起こすタイミングは自由。

私は演技開始間もなく「好きなんですか?」と問いかけました。相手は黙ったまま怖い目つきでゆっくりと私の背後にまわり、背中を一気に刺す演技をしました。私はその場で倒れ、「なぜなの。。。?」という想いで相手を見る。といった演劇が完成しました。

この短い演劇でも、この出来事の前後に想像できるストーリーは観客によって十人十色になります。もし相手が先に私を刺し、その後で私が「好きなんですか?」と言えば、私達ペアの演劇や観客が受け取るストーリーはまた随分と異なってくるでしょう。

 

そらみさんの解説で私がなるほどと思ったことがあります。

観客は、演技をしている人の意図とは全く違うように受け取ってしまうことがある、というもの。例えば。。。

「好きな人への告白を目前にして緊張している演技をして」と言われると、緊張の演技が不自然になります。ところが「奥歯が痛い人の演技」をすると、リアルに緊張している演技に見えるそうです。

これを実生活に応用するとしましょう。例えば真面目に話を聴いているのに「お前はなぜヘラヘラしているのだ!」と先生や上司から言われる人は、真面目に考えているように見える人はどんな状況があり得るかを考えると良いのです。例えばお腹が痛いのをこらえる演技をしてみたりすると、案外話をすごく真剣に聴いているように見えたりする。こんな具合です。

見せたい自分と相手から見た自分の間には、大きな溝が横たわっていることがある。この事実を知っていると、相手に見られたい自分を考えてそれの自分像を意図的に演じることができます。なぜか分からないけれど自分の態度を誤解されやすい、という人には有効な方法ではないでしょうか?

 

 

日本人が海外に出ると、性格ががらりと変わったようになる事があります。奥ゆかしさを良しとする日本文化ではシャイな性格だった人でも、オープンマインドで大らかな国へ行くと自然と自分を出せるようになるというのはよくあること。これは私がカナダに留学した時の実体験です。

ところが海外に出ても日本人コミュニティにどっぷり浸かっていると、やはり日本文化に囚われてしまう人もいるようです。せっかく何か得たいものがあって飛び出た海外。日本にいた頃の自分を知っている人はいないのだから、なりたい自分を演じることから始めて理想の自分像に近づいてみると、人生が変わるかもしれませんね!

Photo Credit by: Mayuko Tanaka (田中真柚子)

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